支部年間テーマ「刺鍼技術を深める」

2022年2月6日日曜日

投稿者:奥田

今年度のなみはや支部の研究テーマは「刺鍼技術を深める」です。
鍼施術は、手先の操作のみで完結する物ではなく、施術者の身体全体で行うものとして捉えています。
このテーマについては、数年前に2年間支部で取り組んできた経緯があります。
姿勢、脱力、手指の作り方、日々のトレーニング、施術時の動き方など多岐にわたって研究し実践しました。
刺鍼の際の動作マニュアルも作成し、一定の成果があったと思います。
そして今年は、それらの成果を振り返りつつ、さらに進化した刺鍼技術を目指し取り組んで行きたいと思います。
今、私が学んでいるポリベーガル理論の中に相互調整という概念があります。
これは人と人とが相対する時に、お互いの自律神経の状態が影響しあって個々の自律神経が変化して心身の状態が調整されるというユニークな考え方です。
これは我々が鍼灸臨床で意識している気の交流そのものです。
ポリベーガル理論では、社会交流システムである腹側迷走神経複合体が十分に働いている状態を示しています。
鍼灸施術における術者の姿勢や呼吸、身体の脱力等々は、自らの自律神経を整え、癒やしてとして最適な状態に持って行く行為と位置づけられます。
そしてポリベーガルの視点を加えれば術者の表情や話し方、声のトーンにもさらに留意すべきです。
また治療室の環境。具体的には、室温湿度、照度、BGM、香なども、患者さんの治癒力を十二分に発揮できるように配慮する必要があります。
治癒に導く第1歩は、治療環境が、安心安全であると患者に実感してもらうことです。
そして相互調整ということから、術者は患者を癒やし、その癒やしの行為によって術者自身も調整され癒やされること。
これが刺鍼技術の最終到達点であると考えます。

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