投稿者:奥田
3月の支部例会では年間テーマである刺鍼技術を深めるの実習として姿勢と呼吸について取り上げました。
これによって鍼灸施術の基礎が習得できると考えています。
そして次に取り組むべきは触れる技術だと思っています。
治療において患者さんに心地よく触れることが施術者に求められるスキルです。
これは特に初心者にはとても重要なことであり、長年臨床をしている施術者も常に触れる技術に心を配り向上させることが大事です。
暖かく柔軟な手指を作ることも、手指を動かす速さや方向性順序などいろんな要素が加わって臨床家の手はできあがって行くのだろうと思っています。
そして手で触れることによって感情や術者の治療に対する姿勢みたいなものも患者さんには無意識の感覚として伝わっています。
近年幸せホルモンとか愛情ホルモンと呼ばれて注目されているのがオキシトシンです。
これは視床下部で作られ下垂体から全身に分泌される脳内ホルモンです。
オキシトシンによってドーパミンとセロトニンの分泌が増えることもわかってきました。
自律神経に作用して副交感神経の働きを促して様々な健康効果をもたらします。
免疫力の向上、血圧の低下、皮膚のバリア機能の向上、痛みの軽減、安心感、幸福感、人との信頼性を高めるなど心身両面でとても有益なホルモンです。
動物実験では、寿命を延ばす働きも実証されつつあるそうです。
オキシトシンは、脳から分泌されて、身体の隅々まで到達しますが、オキシトシンの受容体がある組織で活性化して働きます。
皮膚にも多くの受容体が存在して、心地よい接触刺激でこの受容体が活性化してオキシトシンが働くようになります。
私たちが行っている接触鍼による鍼施術では、このオキシトシン効果が大きく関与していることは明白です。
触れるだけで得られる心身に対する効果に加えて経絡治療を施すのですから鬼に金棒ではないでしょうか。
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