投稿者:酒見
最近感動や共感を意味する「心に刺さる」という表現を耳にすることが増えているように感じます。日本を代表する某放送協会も字幕で記すほどのようですが、2015年に新語として紹介されてから一般にもよりポピュラーになっているようですね。
従来ダメージを受けて傷つく様子を表す言葉が、ポジティブなニュアンスで用いられるようになったのも時代の移り変わりかもしれませんね。
同じ感動や共感表現なら「心に響く」とか「心にしみる」「心が揺さぶられる」のほうが温かみがあって、私にはいいように感じられます。
毎日鍼を「刺す」ことを生業とする私が言うのも滑稽かもしれませんが、どうも「刺す」「刺さる」の表現に強引さと寒々しい痛みを覚えてしまいます。
私たちの経絡治療は、全身の気血をめぐらすことを目的とし、正気を補い、また邪気を瀉す手技を施します。いずれの手技も、鍼を数mm「刺す」のが基本です。
「刺す」「刺さる」のネガティブなイメージから抜け出すには、痛くないように刺せる、心地よく刺せるようになるしかないようです。
これからも日々繰り返して鍼の修練に努めていきます!
痛くないやさしい鍼のイメージとして、鍼灸の古典には、蚊や虻(アブ)が留まるよ
うに」と鍼の手法を表現してあります。
私は数か月前に支部例会でYさんに伝授された、「蝶が花にふわりと留まって蜜を吸うように」という表現がとてもきれいでお気に入りです。
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